こんにちはピーナッツです。
今回はメタリカの5枚目のアルバム「METALLICA」通称ブラックアルバムについてです。
ジャケットが真っ黒なので「ブラックアルバム」と呼ばれていたらしいです。ビートルズのアルバム「The Beatles」のジャケットが真っ白だったことからホワイトアルバムと呼ばれていたのと同じノリですね。
今回はそんな「ブラックアルバム」の魅力についてお伝えしていこうと思います。
Contents
メタリカ史上最大のヒットアルバム
このアルバムがモンスターアルバムと言われているのはなぜか?ひとつは全世界で1600万枚以上売れたアルバムだから。本人たちもこれほど売れるとは思っていなかったらしいです。
それまでのメタリカはスラッシュメタル特有の疾走感とスリリングな曲展開、そして緻密に練られた曲構成で聴く者に感動を与える作風でした。
それがこの「ブラックアルバム」からガラッと作風を変えてきたんですね。複雑だった曲構成はわかりやすく単純明快になり、ヘヴィメタルを聴いたことのない人でも聴きやすい作風に変わりました。
そのことが新しいファンを獲得する要因になったんですね。
もうひとつはスローでヘヴィな作風がこの時代のムーブメントにピッタリハマっていたから。そうこれがモンスターアルバムである一番大きな理由です。
今までは速さとかアグレッシブさに重点を置いていたのを、とことんスローでヘヴィでうねるようなグルーヴの曲に方向転換したんです。
これがサウンドガーデン、ニルバーナをはじめとするオルタナ、グランジのムーブメントにぴったりはまって、そのことが「ブラックアルバム」の人気に拍車をかけたんですね。
他のバンドが右へ習えをした
「ブラックアルバム」はヘビィメタル業界だけでなくロック業界全体に大きなインパクトを与えました。そしてANTHRAX、MEGADETH、TESTAMENT、OVERKILL、のようなヘビィメタルバンドがこぞってメタリカと同じようなヘヴィグルーヴ路線にシフトチェンジしちゃたんですね。
まあこれはメタリカからだけの影響ではなく、当時人気絶頂にあったPANTERAやオルタナバンドのALICE IN CHAINSなどの影響もあるでしょうけど。
Sad But Trueのミュージックビデオ
成長しまくったジェイムズのボーカル
「ブラックアルバム」はスローでヘヴィになったから売れたんでしょうか?それが時代に合っていたっていうこともあるでしょうけど、それだけで1600万枚とか売れないですよね。
やっぱ曲がいいんですよ。ヘヴィなグルーヴの中に耳に残るメロディが必ず存在している。そして静と動のバランスが素晴らしいっ。キャッチー過ぎず、アグレッシヴ過ぎずの絶妙なさじ加減で演っているのがいいんですよね。
そして何といってもジェイムズ・ヘッド・フィールドのボーカルがいいですね。しっとりと抒情的に歌い上げるパート、激しく情熱的に歌い上げるパート、今まで以上にタフで男気溢れるマッチョなボーカル。
時に暖かく優しい部分も見せてくれます。表現力が格段に上がった感じがしましたね。このボーカルスタイルがヘビィでタイトな演奏にすっごく合っているですよね。
そして演奏も最高っ!キャッチーで耳に残るギターリフ、そして感動的でエモーショナルなギターソロ。こういったところが一般のリスナーにも受けたんじゃないかな。
決して演奏が軟弱になったわけではなく、ギターリフはキャッチーながらもズッシリと重く歯切れのよいリズムを刻み、ベースはうねりのあるグルーヴを作り出しているし、ドラムはとことんタイトにまとまっています。
全ての曲においてジャストなリズムを心がけたということで、クリックに対してぴったりとタイミングが合うまで何度も録音し直したらしいです。
ブラックアルバムの各楽曲はこんな感じ
今までにないタイプのバラードや速い曲がいくつか入っていますが違和感なく上手くアルバムに溶け込んでますっ。統一感のある強力なアルバムになってますね。
Enter Sandman
ギターのクリーントーンのアルペジオから静かに始まり徐々に盛り上っていくキャッチーな曲。サビのボーカルは一緒に口ずさめそうなほど。ヘビーにうねるギターリフが印象的。
Sad But True
アルバム中、最もヘビーな曲。地をはうようなスローなリズムが曲の重さをより際立たせている。怪しげだけど耳に残るボーカルメロディはとても印象的。個人的には一番インパクトを受けた曲。
Holier Than Thou
スピードナンバーだが今までのアルバムにある速い曲とは違う。疾走感があまりなく、速い中にも軸にあるのはやはり重さ。ズッシリと腹に響く硬いバスドラとスネアの音が印象的。
The Unforgiven
パワーバラード。悲しげなギターのアルペジオから入り、ボーカルが入るところで歪んだギターが入り盛り上がる展開。歌いだしが一番テンションが高く徐々にトーンダウンしていく。中間的の静けさからのカークのドラマチックで情熱的なソロは鳥肌モノ。
[5]Wherever I May Roam
中近東的な音階のギターフレーズで始まるスローテンポの曲。ギターの単音リフのハモりが耳に残る。
[6]Don’t Tread on Me
前作メタルジャスティスの雰囲気を感じさせる。軍隊が行進していくようなイメージ 。イントロのギターリフのハーモニーが印象的。力強いジェイムズのボーカルもカッコいい。
[7]Through the Never
キレのあるギターリフがカッコいい。アルバムの中でも速めの曲。 この曲も速さよりも重さを感じる。
[8]Nothing Else Matters
アコースティックギターを使ったバラード。悲しげに歌い上げるジェイムズのボーカルがいい味を出している。
[9]Of Wolf and Man
ミドルテンポのナンバーでタイトなドラムがかっこいい。印象的なギターリフは耳にこびりついて離れなくる。
[10]The God That Failed
グルヴィーなベースの音がカッコいい曲。ハモりを効かせたボーカルラインもメロディアスで最高。
[11]My Friend of Misery
これもベースから入る曲で、グッと引き込まれる雰囲気をもった曲。どっしりとしたヘビーなリズムが心地よい。
[12]The Struggle Within
行進曲のような雰囲気のイントロ、特徴あるボーカルラインが耳に残る曲。
アトランティックシティで行われたライブ映像です。
さいごに
いかがでしたか?今回はメタリカの5枚目のアルバム「METALLICA」通称ブラックアルバムについてでした。
すさまじい緊張感が最後まで続く宝玉のアルバムですね。今聴いても全然古くさくないっ。聴いたことないひとは是非聴いてもみてください。